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雹、霰、霙~美しい日本語を楽しもう~

昨日から札幌は、雪が降っています。
例年になく、雪の少ない札幌でしたが、ついにやってきた冬本番です。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

野をわれを霙うつなり打たれゆく

 藤沢周平の句です。

 霙(みぞれ)は、雪まじりの雨です。昨日の札幌の空は霙模様でした。
 雪は音無く降りますが、霙はびちょびちょと振ります。
 登校してきた子どもたちの頭肩、びっしょりぬれていました。

 ではみなさん、雹、霰の漢字、何と読むでしょう。

 雹はひょう、霰はあられと読みます。
 雹と霰の違いは、粒の大きさだそうです。5㎜以下があられで、それ以上がひょうです。
 埼玉県で1917年に直径およそ30センチの雹が降ってきたそうですよ。
 こうなったら、屋根とか車とかどうなってしまうのでしょうね。
 そんな話も子どもたちにした昨日の朝でした。

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 雹、霰、霙をはじめとする、冬の天気に関する言葉は数多く日本語にあります。
 霰は冬の季語、雹は夏の季語というのも細かい日本語表現として興味深いです。
 ちなみに英語では霰も雹も「hail」となるようです。

 雪に関する日本語はたくさんあります
細雪

 細雪(ささめゆき)細やかに降る雪のこと。

 淡雪(あわゆき)うっすらと積もってすぐ溶けてしまう雪。
 そして、降ったばかりの新雪は沫雪(あわゆき)といいます。

 牡丹雪(ぼたんゆき)は、雪のひとひらが大きな雪。
垂り雪
 垂り雪(しずりゆき)は、枝や屋根などから落ちる雪。

 粗目雪(ざらめゆき)は、とけたり凍ったりを繰り返してできた粗い雪。

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“The Eskimos had fifty-two names for snow.”
エスキモー(イヌイット)は雪をあらわす52の呼び名を持っていた。


 これはカナダの女流作家マーガレット・アトウッドの言葉です。
 カナダ国内だけでなくヨーロッパでも数々の文学賞を受賞する、現代のカナダを代表する作家の一人です。

 この言葉には続きがあって、

イヌイットは雪をあらわす52の名前をもっていた。それが彼らにとって重要だからだ。愛にも同じ数だけ名前があるべきだ。

 ちょっと素敵な言葉でしょう。

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うまそうな雪がふうわりふわりかな

小林一茶の句です。

 日本に冬や雪に関する言葉がこれほどたくさんあるのは、雪が私たちの生活に、喜びや潤いを与えてくれていたからに違いありません。
 もちろん、大変なこともありますが、北海道、札幌を支える子どもたちには、冬と雪の魅力も伝えていきたいものです。

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 ネイティブ話者同士の会話を理解するのに必要な単語数を調べた実験があります。
 ネイティブ話者同士の会話のほとんど理解するために必要な単語数を調べた実験です。

 フランス語では、2,000語が必要でした。

 英語では、3,000語が必要でした。

 日本語は、

 10,000語が必要との結果が出たそうです。

 自分たちが思っている以上に日本語は難しい言語のようです。
 しかしながら、雹、霰、霙、細雪そして淡雪と、美しい冬の言葉を見ていると、
 この豊かな言葉の量が、日本語の美しさやコミュニケーションにおける潤いを、
 保っているのではないかと思えてなりません。

 子どもたちに雪の話をしていてそんなことを思いました。

冬、雪の言葉に興味が湧いた方は、下の本を是非どうぞ。


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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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