FC2ブログ

記事一覧

子どもを勇気づける方法 ~はげまし名人 モモ~

 今世の中は、「先行き不透明な時代」と言われています。
 子どもたちも、大人の雰囲気を敏感に感じ取っているのか、少し元気がないような気がします。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 今もそうであるように、未来も課題がいっぱいあるでしょう。
 何年たっても「先行きは不透明」のままでしょう。
 でも、変わらないことが一つあります。それは…
 
 未来に挑み、一歩を踏み出さなくては何も始まらないということです。

 そのためには、6つの「気」が必要です。

 それは、「勇気」「元気」「本気」「根気」「やる気」「活気」です。
 そして、その一歩目は「勇気」です。

 さあ、みなさんも子どもを勇気づける「はげまし名人」になりましょう。



モモに話を聞いてもらっていると、バカな人も急にまともな考えがうかんできます。
モモがそういう考えを引き出すようなことを言ったり質問したりした、というわけではないのです。
彼女はただじっとすわって、注意深く聞いているだけです。
その大きな黒い目は、相手をじっと見つめています。
すると相手には、自分のどこにそんなものが潜んでいたかと驚くような考えが、すうっと浮かび上がってくるのです。




モモ

 ミヒャエル・エンデの『モモ』から引きました。
 モモは、円形劇場の廃墟に住みついた、もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをした少女です。しかしモモの周りには、いつもたくさんの大人や子どもたち集まってきます。
 なぜなら、モモには特別な力があったのです。それは…

 小さなモモにできたこと、それはほかでもありません、あいての話を聞くことでした。なあんだ、そんなこと、とみなさんは言うでしょうね。話を聞くなんて、だれにだってできるじゃないかって。
 でもそれはまちがいです。ほんとうに聞くことのできる人は、めったにいないものです。そしてこの点でモモは、それこそほかには例のないすばらしい才能をもっていたのです。


 モモは、まさに言葉なしに人をはげます「名人」です。
 この一節を何度も読み、何度自分に言い聞かせてもモモのような名人にはなれません。

 モモ周りの人々は、話を聞いてもらうたびにはげまされていきます。
 迷っている人は、意思がはっきりとしてきます。
 引っ込み思案な人は、勇気が湧いてきます。
 悩みのある人には、希望と明るさがわいてきます。
 死んでしまおうと思っている人は、それが間違っていることに気づきます。

 その秘密は何でしょう。
 表情でしょうか?

 いえ、違います。ニノとニコラが殺し合いになりそうなくらいの大げんかをしていた時にも、ただ見つめていただけです。

 言葉巧みなのでしょうか。

 いえ違います。
 モモは歌をわすれたカナリアを再びさえずらせています。動物に言葉は通じません!

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 その答えは、本の中には見つかりません。
 ただ、モモがはげまし名人たる理由を僕はこう考えています。それは…

 待つことで相手ははげまされる。
 
 モモは、相手をじっと見つめ、耳を傾けながらもけっして言葉を投げかけません。
 もちろんせかすこともありません。
 ですから、話している人は、ずっと自分のペースで話すことができます。

 反対に、モモは自分のもつ全ての時間を相手のペースに差し出しているのです。

 モモは、
 相手が熟慮するための、
 反省するための、
 怒るための、
 嘆くための、、
 最高の環境を整えてくれます。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 待つという行為は、自分の時間を相手に渡すことです。
 待つということで、自分の時間は減っていきます。
 待つということは、思い通りに生きられないということです。

 モモにとってよい生き方とは、居心地の良い家でもなく、おいしい食事でもなく、周りの人々とのよい関係でした。
 モモの幸せは、相手を生かすこと。
 それはまさに愛情そのものです。

 そう考えると、子育ては「子どもに親の時間を惜しみなく贈る営み」
 教師は、「自分の時間を、子どもに贈る仕事」と言えそうです。

 世の中は、クリスマスムード一色ですね。
 「時間」のプレゼント、お子ささんにいかがですか?

 ちなみに、「時間」はAmazonにも楽天にも売っていませんのでご注意を。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 ちなみに、モモは、時間どろぼうである灰色の男たちとモモの対決というスリルあふれる展開を通して、「1分1秒と時間に追われる現代社会へ、警鐘を鳴らしている」と言われています。
 
 
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

ファンタイムへのアクセス数