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花まるをもらえる作文を書く方法 ~ミニ日記で育てる作文力 その6~

 作文を書く子ども

 本来、子どもは書くことが嫌いではありません。そのことは断言します。
 僕の出会った子どもたちは、宝物のような文章を書いてくれました。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 とはいえ、「なかなかうまくいきません!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 でも、焦ってはいけません。
 そんなものです。

 花まるをもらえる作文を書く方法、「うまくいかない時のケーススタディ」で進めていきます。
「文章が短い」
「思ったことや考えたことを書いてくれない」
「文章がいきいきとしていない」
「そもそも、書いてくれない」等々の、上手くいかないことがあると思います。

 足が速い子がいれば、遅い子もいます。
 粘り強い子がいて、よく気付く子がいて、おしゃべりな子がいて、早起きな子がいる。
 いろいろいるんですから…子どもは。
 作文がうまくいかない子には、その子なりの事情があると思います。

 というわけでで、
 今回は「思ったことや考えたことを書いてくれない」子、 「文章がいきいきとしていない」子に迫ってみたいと思います。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 冬休みの宿題の進み具合はいかがでしょうか。
 長期休業の宿題といえば「絵日記」と「読書感想文」でしょう。花まる作文のポイントをお伝えしていきます。是非、宿題に生かしてください。

 作文を輝かせるポイントは、ズバリ…
◆ 心に残る出来事のすぐ後に書くこと。
◆ お化粧言葉をちりばめること。


 ここで、2年生の作文を見ていただきます。


 ばばとさんぽ

「ばばとさんぽにいこっか。」
「うん、いくべ」
たいいんしたばばと一年ぶりのさんぽ。火石ばしのほうへ行ってみよう。
 ばばは、手をうしろにくみ、こしをまげて、ゆっくり、ゆっくりあるく。ぼくも、ゆっくり、ゆっくりあるく。
 あっ、てんとう虫。ぼつんと一つだけのたんぽぽ。とりの元気ななきごえもきこえる。いろんなものがよく見えた。

「足、いだくなってきたな。」
ばばがいった。
「だいじょうぶ。」
そっとかたをかした。ずしんとおもい。二人でならんであるいた。かたがいたい。
「ぼくもつかれてきた。」いおうとおもったら、
「かずき、ありがとう。」
とばばがいった。もうすこしだけがんばろう。

火石ばしについた。ばばはしんぱいそうに、ぼくのかおを見た。
「つかれたべ、休むべ。」
バスていのベンチにこしをかけた。
「ひさしぶりのさんぽ、きもちよかったなあ。また、きてえな。」
ばばは、にこにこしていった。ぼくも元気になったばばとまたさんぽにきたいな。




 岩手県の木細工小学校の二年男児の作文です。とても輝いているいい作文だと思いませんか。

 「いいなぁ」と作文の輝きを感じるのは、その作文に子どもの心の動きが見える時です。

 嬉しい、悔しい、どきどき…心の動きはどのようなものでもかまわないのですが、大事なのは「おおぅ、この子の心は躍っているな」と読み手が感じることです。

 まず、その前提条件は、出来事を細かく「覚えている」ということです。

 ですから心に残る出来事が起こったすぐ後に書くことをお勧めします。

 特に絵日記を宿題に持ってくるような低学年の子は、後ろを振り向かない性格ですから、すぐ書かないと「スキーにいきました。楽しかったです。…終わり」といった実にあっさりとした作文になってしまいます。少しでもいい作文を書いてほしいと願うならば、当日、できれば翌日に書くことをお勧めします。

 次は、お化粧言葉をちりばめることです。

 大人の言葉を使うなら形容詞と形容動詞なのですが、細かいことは言いません。飾り付ける言葉ならば寛容に受け止めてあげてください。
 「リンゴを食べた」よりも「ピカピカしていい匂いのするリンゴを食べた」の方がいいし、「雪が降ってきた」よりも「ふかふかして食べちゃいたくなるような雪」の方がいいということです。
 
 さて、先ほどの作文を見てみましょう。

ばばは、あるく→ばばは、手をうしろにくみ、こしをまげて、ゆっくり、ゆっくりあるく。
たんぽぽ→ぼつんと一つだけのたんぽぽ。

 このような飾り言葉がたくさんありました。

 飾り付ける言葉がないと作文はとたんに書き手の心を写さなくなってしまいます。そうです、お化粧言葉(飾り付ける言葉)は、書き手の心の鏡なのです。

 お子さんの作文を豊かにしたいと思ったら、問いかけてみてください。
 「どんなリンゴだったの?」というように。

 するとお子さんは答えるでしょう。
 「ピカピカしていたよ」

 「どうしてリンゴを選んだの?」
 「だってすごくいい匂いがしたんだもの」

 こうした会話を通じてお子さんは言葉を豊かに表現するためには、飾り付ける言葉を増やせばいいことに気づいていくのです。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 ここで質問におけるNGがあります。それは…

 「どう思ったたの」「どんな気持ちだったの」と問うことです。

 わかります。こう言いたくなる気持ち。大人は子どもの心模様を知りたいし、それが書き込まれている作文は「いい作文」と思っているからです。

 しかし「どう思ったの?」と聞かれて心模様を上手に文章で表現できる子は、少ないものです。…というよりはそのような子は、作文に苦労しないはずです。

 反対に表現できない子はしつこく「思った」「気持ち」を問われると、簡単な逃げ道を選びます。
 それが「楽しい」「嬉しい」「悲しい」という言葉を使うという道です。このような飾り言葉を使うと作文はあっさりとしてしまいます。

 なるべく「思った」「気持ち」を使わずに、文章を飾り付けていくことが文章を豊かにしていくポイントです。

 年末年始…大晦日、お節料理、お年玉、初詣、親戚との出会い…心躍る出来事を体験した子どもたち。お化粧言葉で絵日記をさっさと片づけておきましょう。

 お子さんの絵日記と、あなたの一日がfunタイムになりますように。

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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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