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小学校は、“思う”から“想う”へと変身する時代


小学校は、“思う”から“想う”へと変身する時代


ガシャーン
「あっ、やっちゃった!」


 娘が、茶碗を落とした時、窓ガラスを割った時、花瓶を壊した時…父親である私の発する言葉はきまって次の二つ。

「もう、何やってんの!」
「なんでそうなったか考えなさい!」


 そして、娘の反応はいつも、
「…」
      
 子どもが失敗を予測し、それを回避することの難しさについて、北海道教育大学準教授の阿部先生の文章を引きます。

 子どもが心にif(もしも~)をもつということを考えてみます。これは、「もし、こうしたら、こうなるだろう」という未来を予測する力をもつということです。
 大人は、今までの経験から、近い未来は予測できますが、子どもにはなかなかできません。
 (阿部宏行 成長する先生のための指導のABCから引用)


 そう考えると、私の言葉に対する娘の無言の声が聞こえてきます。

「もう、何やってんの!」
「…」 (お父さん、見て分かんないの)

「なんでそうなったか考えなさい!」
「…」 (それが分んないからこうなるんでしょ)


 子どもにとって、「思う」のはたやすく、想像すること、つまり「想う」のは難しいのです。だから、子どもたちが、「思う」から「想う」ことができるように変身させることが、小学生時代の大切な役割と言えます。
 阿部先生は、次のようにも述べています。

 「もし、こうすれば、こうなるだろう」と思うためには、今までの経験から推測して、予想をたてなくてはなりませんから、なかなか難しいといえます。そのため、小学生の子どもには、やってしまってから「反省」というのが多くなります。

 子どもたちは今、「想う力を鍛えている」とすれば、子ども時代の失敗というものは、その力を蓄えるための大切な宝の山に見えてきます。

 「先見性がある」とか、「読みが深い」などといわれる人がいます。これらも様々なデータがインプットされ、それが効率よく取り出され、行動となってあらわれるからなのでしょう。そこにいたるまでには、いくつもの失敗があったということです。

 だったら、子どもが失敗した時に大人が子どもに向ける言葉は、「想う力」の高まりに向かう言葉でありたいものです。

 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

だから、次に娘が失敗した時、私はこう言つもり、

「もう、何やってんの?」 ではなく、
「大切な茶碗、割れちゃったね」 と。

そして、
「なんでそうなったか考えなさい」 の代わりに
「一緒に考えよう」 と。
 
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
 でも、私とてまだまだ父親初心者、修行中の身、
ガシャーン、と聞いてとっさに出るのは、

「もう、何やってんの!」

という言葉かもしれませんが。

(附属札幌小学校 平成25年度学校便り 8号から再発信)

阿部宏行先生の「成長する先生のための指導のABCは、日文のHP上で公開されています。是非お読みください。http://www.nichibun-g.co.jp/column/education/e-other/
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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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