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子どもを勇気づける方法~はげまし名人 西岡常一『法隆寺棟梁の家訓』~


 今世の中は、「先行き不透明な時代」と言われています。
 誰しもが、将来を楽観的に見られなくなっているようです。
 子どもたちも、大人の雰囲気を敏感に感じ取っているのか、少し元気がないような気がします。

 今もそうであるように、未来も課題がいっぱいあるでしょう。
 でも、変わらないことが一つあります。それは…
 
 未来に挑み、一歩を踏み出さなくては何も始まらないということです。

 そのためには、6つの「気」が必要です。

 それは、「勇気」「元気」「本気」「根気」「やる気」「活気」です。
 そして、その一歩目は「勇気」です。

 さあ、みなさんも子どもを勇気づける「はげまし名人」になりましょう。

 さて、今日のはげまし言葉は…


堂塔の建立には木を買わず山を買え。
木は生育の方位のままに使え。
堂塔の木組は木の癖組み。




 さて、今回のはげまし名人は「西岡常一」棟梁です。
西岡常一

 西岡棟梁は、その生涯の全てを、我が国、古代建築の修復と復興に捧げた人です。

 また、単なる伝統建築技術の習得・継承者という枠にとどまらず、木の理解者であり、木と対話しながらその特性を引き出す達人名手であったといわれています。
 その著書「口伝の重み」から、法隆寺棟梁に代々口伝で伝えられている家訓を引きました。

 ここで学ぶべきことは…

 子どもの癖の見つめ方・考え方です。

 はげまし名人の言葉は、癖を生かす「見方・考え方」を伝えてくれます。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

「堂塔の建立には木を買わず山を買え。」


 古代建築は、柱や部材の太さや寸法がすべてばらばらだそうです。
 一つとして同じものはないそうです。
 
 ですから、法隆寺や薬師寺の修繕は、山に入り、木を選ぶところから始まるそうです。

 材料を集める時は、〇メートルのヒノキを100本というような集め方をするのではなく、
 修繕する箇所の材質や、寸法に合わせ、まったく同じ木を山から切り出してくるというわけです。

「堂塔の木組は木の癖組み。木は生育の方位のままに使え。」

 
 適材適所ということです。
 木は生育の条件によってねじれ、反ります。

 その癖を見抜き、その癖のまま、癖を活用して組み立てるそうです。
 簡単にいえば、右に反る木と、左に反る木を組み合わせて、力が相殺されるように用いるそうです。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 大人は、自分が経験してきた「モノサシ」で子どもを見てしまいます。
 そして、そのモノサシに合わない習慣や特性という「癖」を修正したくなります。

 棟梁たちの口伝は、その行為に強いメッセージを与えてくれると思います。

 山の南側の木は細いが強い。北側は太くて柔らかい。というように棟梁は山に入り、「この木だったら、あそこに使えるな。」「この木は右にねじれているから、あそこの木と組み合わせるといい」というように思いを巡らせていくといいます。

 落ち着きがない、集中できない、おしゃべり好き、我慢できない…
 それらの子どもの癖を棟梁たちのように「生かす」という視線で見ているだろうか?

 木には陽おもてと陽うらがある。南側が陽おもてで、木は南東に向かって枝を伸ばすから、節が多く、木目は荒い。陽うらの方が木目はきれいに見えるそうです。修繕の際は、方位まで考えて使うそうです。

 僕たちは、子どもの癖の裏にある、よさや美しさを見抜いているのだろうか?

 癖を見つめ、癖を生かし、組み立てるから、
 ヒノキの古代建築は1000年もちます。

 まっすぐな、スギやマツはせいぜい800年だそうです。
 工場で作られた合板のベニヤがどうあがいても勝てないでしょう。

 西岡棟梁は言います。

癖のあるものを使うのはやっかいなもんですけど、
うまく使ったらそのほうがいいということもありますのや。

人間と同じですわ。癖の強いやつほど命も強いという感じですな。
癖のない素直な木は弱い。
力も弱いし、耐用年数も短いですな。

ほんとなら個性を見抜いて使ってやる方が強いし長持ちするんですが、
個性を大事にするより平均化してしまったほうが仕事はずっと早い。
性格を見抜く力もいらん。そんな訓練をせんでもすむ。

それなら昨日始めた大工でもいいですわ。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 自分の都合で子どもの癖を見ていないだろうか?
 合板ベニヤを大量生産していないだろうか?

 棟梁達は、強いメッセージではげましてくれます。何度も思い返す言葉です。

 お子さんの成長にFunタイムを!

     
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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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