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お話の薬屋~本日は「気持ちがパツとしない方」に処方します~

お話の薬屋1

 こんにちは、お話の薬屋です。
 あなたの心に効くお話を処方します。

 たいていの人はふとした時に、自分の人生の意味を考えてしまうものです。
 そして思いを巡らし、時には戸惑い、悩んでしまいます。

 一方…
 あなたの人生に力を与えてくれるメッセージは、お話となり世界中に存在しています。

 でも、それらのお話は、「真の力」を言葉という箱に閉じこめ、隠しています。

 もし、あなたが心の底から、お話を聞きたいという気持ちを抱き、自分の人生の意味を知りたいという気持ちが重なった時、箱の扉が開きます。

 そして、あなたは大いなる力をお話から受け取るでしょう。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 さて、お客さんがやってきましたよ。

 今日のお客さんは、女性の方ですね。どうやら「お母さん」のようです。



最近疲れてみるみたい。
気持ちがパツとしないんです。




 わかりました。
 あなたには、このお話を処方しましょう。






【 魔法の花瓶 】

 町のさびれた地域に、ある一家が住んでいました。
 家族の誰もが幸せを願っていましたが、世の中景気が悪く、息子はもちろん、父親さえも思うような仕事に付けずにいました。

 一家は、そんな浮かない気持ちで毎日を送っていましたから、家そのものに暗い雰囲気が漂っていました。家族は、今では窓を拭く気力もないようです。庭の手入れも止めてしまいました。ドアのペンキははげ、壁にはあちこちひびが入っていました。

 ある春の日、長男が市場の前を通りかかりました。

 店にはたくさんの品物が並べられ、大いににぎわっています。長男は、それまで浮かない気持ちでいたのですが、市場のにぎわいにつられ、いくらか明るい気分でそれらの品物を眺めていました。

 果物や野菜を買っている人。焼きたてのパンを売っている店。見るからに美味しそうなケーキが並ぶ店には行列ができていました。花屋の前からは、さわやかな夏の花々の香りがただよってきました。

 しかし、長男が一番ひきつけられたのは「小さな古道具屋」でした。他の店とは対照的に、ポツンと建っているその店が何故か気になってしかたがありません。

 長男は、足を止め店の中を覗き込みました。そして、店の薄暗い片隅にうつくしい花瓶が置かれているのを見つけたのです。

うつくしい花瓶

 長男はふところの小銭を探りました。花瓶は、わずかな持ち金と見合うくらいの値段でした。

 でも、花瓶を買ったら、手元には銅貨一枚も残りません。

「まあいい、2、3日食うのに困ったってどうってことない。こいつを買おう」

「母さんがどんなに喜ぶか。母さんだけじゃない。みんな大喜びするにちがいない」

 長男は小銭を全部、店の主に渡しました。

 主人は、花瓶を包みながらこう言いました。
「大切にするんだよ。これは魔法の花瓶なんだから」

 思った通り、みなが花瓶を見て喜びました。家族は誰も長男を咎めませんでした。

 父親は花瓶が置かれた部屋を見て、それと対照的にみすぼらしい部屋のありさまに気づきました。
 さっそく地下室からペンキを持ってきて、部屋を塗り替えました。

 きれいになった壁を見て、次男は窓の汚れに気が付きました。
 さっそくバケツを持ってきて、ガラスを拭きました。

 知らず知らずのうちに、ここ何年もしたことがなかった大掃除が始まったのです。
 ピカピカの窓ガラスから外を眺めた三男は、庭のありさまに気づき、庭の草を抜き、土を掘り返しました。
 
 土の掘り返された庭を見て、四男は花の種をまきました。

 それから兄弟は毎日、心を込めて庭の手入れをしました。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 夏が来たとき、花壇にはうつくしい花が咲き、よい香りがただよっていました。

 末の娘はそのうつくしい花を摘み、母親に贈りました。
「母さん、この花、母さんにと思って。あたしたちみんな、母さんが大好き!」

 目に涙を浮かべ、母親は花束を受け取りました。

 母親は、その美しい花束を、魔法の花瓶にさしました。

(イギリス伝承の話から)




 お母さんは、毎日忙しいですよね。お疲れさまです。

 1人で全部やろうとするのではなく、「1つだけ」心を込めてやってみることで、家族の歯車が明るい方向に回り始めることがあります。たった一つでも、家族を思ううつくしい心があればよいのです。

 「魔法の花瓶」からはそんなメッセージが伝わりませんか?

 このお話が、お母さんの心に効くことを願っています。お大事に…

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 今日のお話が、あなたの旅路を慰め、力づけてくれますように。
 あなたの人生にFanタイムを!
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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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