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パンうんで ハードルを跳び越える ~長縄跳びと資生館小の子どもたち~

パンうんで ハードルを跳び越える ~長縄跳びと資生館小の子どもたち~


 札幌市立資生館小学校の研究大会に参加しました。
 2本の授業参観と、授業分科会での助言です。
 
 資生館小学校の子どもたちは、屈託がないのが魅力だ。たくさんの先生方に囲まれて授業をする時、先生が緊張するのはもちろんだが、子どもたちもガチガチになることがある。でも、この子たちは違う。むしろのびやかな顔をしている。
 授業が始まる。学習課題が黒板に書かれる。



 8の字跳びむかえ縄にチャレンジしよう


 前時までチームで8の字跳びの連続記録に挑戦してきた。本時は、縄の回転方向が変わるのだ。前時までは、上から縄が回ってくる「かぶり」回し。本時は下から回ってくる「むかえ」だ。両者の入るタイミングと入り方が変わるのはもちろんだが、もう一つポイントがある。

かぶり縄
 上の図は「かぶり」の縄の軌跡だ。目の前を縄が通過してから、1周分の時間内に中に入り跳べばよい。
むかえ縄
 一方、「むかえ」はかぶりに比べ時間の余裕がない。目の前を縄が通過してから、約半周分の時間で中に入らなくてはならない。つまり、かぶりよりもスピードを付けて走りながら入らなくてはならないのだ。

 案の定、資生館の子も苦戦している。できた子もいるが、1割くらいだろう。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 試しを終え、戻ってきた子どもたちに下岡先生が声をかける。
「むずい、むずい」
「かぶりと違う」

 すかさず、先生ができた子を集め、観察することにする。真剣なまなざしが代表の子に注がれる。欲している時の子どもたちの表情が実にいい。
「入るタイミングは?」
「上に上がった時」

「パンじゃない」
前時のかぶりのタイミングである、ロープが床に当たるタイミングと比較している。前時の学びが実に生きている。
「跳び方も見てみて」
「片足」
「片足で飛び越えている」
「ハードルだ」



板書 「パンうん」「片足で ハードルを跳び越える」


 話し合いを終え、子どもたちは早速見つけたコツを試している。
「パンうん、パンうん」
 どのチームを声に出してタイミングを計っている。

 どんどん入れる子が増えていく。練習が始まってすぐに半数以上の子が入れるようになっていった。でも、うまくできない子もいる。体の大きい女の子もその一人だ。
 長縄跳びは、仲間と取り組むメリットが多い。教え合ったり、コツを体で共感しやすかったりという点だ。しかしうまく跳べない子にとっては、反対にそれが重圧になったりもする
 目の前で空転する縄、でも足が動かない。ここで「早くして」なんて言われてしまうと、ますます足が固まってしまう。

 跳べない女の子後ろの友達が何かしている。両手で背中をトントンと叩いている。どうやら、自分のタイミングを伝えているようだ。
 よく見ると、どのチームもそれぞれでタイミングを伝える工夫をしているようだ。首をタイミングに合わせて振っているチームもある。
実に気持ちのよい風景であった。

 最終的には、空転はしてしまうが自分のタイミングで入ることができる子がほとんどであった。また8割以上の子が連続で跳べるようになった。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 「長縄跳びは学級の雰囲気を高めるのによい」という声を聞く。
 私はそれに対し、半分賛成、半分反対という立場だ。長縄跳びには「学級の雰囲気を変えるチャンスがたくさんある」というのなら大賛成である。

 うまくいかない子を勇気づける。チャレンジした子を称賛する。優しく背中を押す子を褒め称える。回数が増えた時には感動する。いつも笑顔で励ます。こうした教師の関わりがチャンスを絆へと変えていくのだ。それを忘れてはいけない。

 担任の下岡先生は抜群の笑顔で授業を進める先生だ。この1時間に生まれた仲間づくりのチャンスをことごとく引き寄せていった。子どもたちは、縄を跳び越えるという動きを手に入れるだけではなく、仲間同士の垣根をどんどんと飛び越えていくことができたようだ。
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コメント

昨日までありがとうございました!

山形先生、授業協力してくださりありがとうございました!昨日までたくさん悩み、試行錯誤しましたが、下岡先生も僕も笑顔で終われました。それは、僕らの背中を押し続けてくれた山形先生がいたからです。授業のいろははもちろん、この日に向けた心構え(参会者よりも子どもたちを笑顔にすること)により緊張せず、いつも通りにできました。
課題は分科会でたくさんの先生方に教えていただいたので、次回縄や高跳びをする際は、それらを生かし本校の研究テーマ「もっと素敵な自分になれると信じ、たくましく進む」のように私たちも更にレベルアップしたいです!
子どもたちには火曜日、みなさんからの嬉しい言葉を朝一で伝えていっぱいほめたいと思います!
これからも山形先生、どうぞご指導ください。ありがとうございました!

いい授業でしたね

最近見た授業の中では、1位と2位の授業だと思いますよ。どっちが1位かは聞かないでください。2本の授業の様子をアップしました。お時間があったら見てください。

下岡です。

山形先生!!
昨日まで、本当に本当にありがとうございました!!ずっと、不安でしたが、山形先生からいただいた、「子どもたちが笑顔になる授業を」という言葉がずっと、響いています。お忙しい中にも関わらず、たくさんのアドバイスと資料とあたたかいお気持ちをくださいました。
体育に限らず、たくさんの大事なことを教えていただきました。
今回授業作りや、授業を行うなかで、参会者の方からの話も含め多くのことを学びました。そして、子どもたちがよく頑張りました。不思議と授業を行う前は緊張と不安でしたが体育館に行って目の前の子どもたちのいつもの笑顔と元気を見ると、緊張がとけました!
子ども笑顔パワーですね!

山形先生、今後もご指導よろしくお願いします。山形先生のもとで学べたことに感謝です!本当にありがとうございました!!

いい学級ですね

下岡先生本当にお疲れ様でした。先生方みんなで楽しく反省会(反省はないかな)をしたと思います。こちらも先生方に考え方を話すうえで、色々頭の中を整理できたのでよかったです。授業についてはすでにアップ済みです。読んでください。助言も現在書いています。もうすぐ、たぶん30分後にはアップできると思います。

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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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