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お話の薬屋~本日は「もっと新しい世界を知りたい方」に処方します~

お話の薬屋~本日は「もっと新しい世界を知りたい方」に処方します~

お話の薬屋1

 こんばんは、お話の薬屋です。
 あなたの心に効くお話を処方します。

 たいていの人はふとした時に、自分の人生の意味を考えてしまうものです。
 そして思いを巡らし、時には戸惑い、悩んでしまいます。

 一方…
 あなたの人生に力を与えてくれるメッセージは、お話となり世界中に存在しています。

 でも、それらのお話は、「真の力」を言葉という箱に閉じこめ、隠しています。

 もし、あなたが心の底から、お話を聞きたいという気持ちを抱き、自分の人生の意味を知りたいという気持ちが重なった時、箱の扉が開きます。

 そして、あなたは大いなる力をお話から受け取るでしょう。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 さて、お客さんがやってきましたよ。

 年恰好からすると…大学生でしょうか。

 ちょっと、興奮気味の様子ですね。

 どうしたのでしょう?



大学生活があまりにも退屈です。
退学して、外国でも旅をしようかなって思っています。
もっと新しい世界を知りたいのです。




 わかりました。
 あなたには、このお話を処方しましょう。



【 塩人形 】

砂浜

 塩でできている小さな人形が、乾いた土地を長いことあちこち歩き回った末に、海辺にやってきました。

 海を見るのははじめてでしたから、塩人形は自分が見ているものが何だかまるでわかりませんでした。

 塩でできている人形は、固い地面の上に立って、びっくりして海を見つめました。

「この絶えず動いている、絶えず音をたてている、へんてこなものは何だろう?」

 塩人形は海に尋ねました。

「あなたはいったい、どういう方なんですか?」

「わたしは海だよ」

「あたし、あなたと知り合いになりたい。どうしたらあなたのことがわかるでしょう」

海は言いました。「わたしにさわるといい」

 塩人形は、おずおずと海の水の中に片足をつきだしてみました。

 海の水に足がふれました。すると、海の水がどんなものか、ほんの少しだけわかりました。

 足を戻した塩人形は、足の指が無くなっていることに気が付きました。

 塩人形はおびえながら海に尋ねました。

「あたしの指はどこにいってしまったのでしょう」

 海は答えました。

「あんたはわたしと知り合いになりたいと言ったろう。わたしと知り合いになりたかったら、あんたの持っている何かを差し出さないとな」

 海の水はさらに塩人形の足をとかしました。

 すると、さっきよりまた少し海のことが分かってきました。

◆ ◇ ◆

 そのうち海の水が、ザブンと塩人形にかかりました。

 すると、塩人形は海がどういうものなのかが、すっかりと分かりました。

 でも、今度は新しい疑問が湧いてきました。

「水ってどういうものなのだろう?」

 そのころには海の水が、塩人形をすっかりと溶かしました。

海の中

 塩人形は、小さく、小さくなっていきました。

 そして、塩人形は、海の広さ、海の大きさをすっかりと理解しました。

(アトニー・デ・メロ「小鳥の歌」から インド)






◆ ◇ ◆

 「知る」ということは、あなたが何かを差し出さないと成立しません。

 「知る」とは、知識が増えるという側面もありますが、一方で、

 「知る」ことで、あなたの中で思いや、考えが変わります。

 そして、その変わった思いや考えは二度と同じ形で戻ってきません。

 知るということは「変わる」ということなのです。


 大きな挑戦をして、新しい世界を知るのは、素晴らしいことです。

 でも、

 何かを辞める。住む場所を変える。

 旅に出る。新しいことを始める。

 その度に、人は何かを知り、そしてその度に失っていきます。

 新しい世界を知る前に、その覚悟を持ってください。

 【 塩人形 】の話は、そんなメッセージをあなたに伝えています。

 このお話の薬が、あなたの心に効くことを願っています。お大事に…

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 今日のお話が、あなたの旅路を慰め、力づけてくれますように。

 あなたの人生にFanタイムを!
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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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