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学校便り・学級便り「カバンにつめてほしいもの」




 附属札幌小学校 6年1組学級通信 17号を再編集し、再発行しています。

 修学旅行の前に必ず書くテーマが「優しさ」です。

 実は、優しさとは「行為」ではなく、「気付き」だったりします。

 子どもは元来優しい生き物ですから、目の前に優しくしなきゃならない仲間がいたら、

 ちゃんと優しくしてくれます。

 でも悪気なく、気づかないことがあるのです。

 特に、ウキウキするような場面では特にそうです。


 そんな気持ちを込めて書きました。では、本文をどうぞ。








附属札幌小学校  6年1組学級通信 17号
カバンにつめてほしいもの




 明日から、修学旅行ですね。

 旅の準備は、できたかな?

 きっとこの便りを読む頃には、キミの部屋には大きなカバンがあるのだろうね。

 着替えに、風呂道具、大事な大事なおやつとお小遣い…おっと歯ブラシは忘れていないかな?

 仲間と楽しむつもりのトランプ、そしてはじけそうなワクワクする気持ち。

 その大きなカバンには、いっぱい詰まっているのだろうね。

 そんなキミたちに、一遍の詩を送ろう。


◆ ◇ ◆

車窓

おはようと、声をかけ合う友もなく

重いカバンを手に、新札幌の駅頭に立つ

水をはった田が光りながら車窓を流れていく

4人ボックスの席に、たったひとり座って

トランプに興じる仲間の声を悲しく聞く

おかあさんが心をこめて作った朝の弁当を

砂をかむような思いで食べる

そんな仲間が今の君たちのクラスから出ないだろうか

十和田湖の青く澄んだ水面を

弾ける笑いが広がっていくとき

ひっそりと下を向いて、仲間のいない寂しさに耐えている人に

君は、気付くことができるだろうか

【旅:坂本勤 タマゴマンは中学生から一部引用】


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


 キミたちのカバンに、もし少しでも隙間があるのなら、

 「ヤサシサ」をひとつ詰めてほしい。

 栞と着替えの隙間に入るくらいの大きさでいいんだ。

 そんなわずかなヤサシサだって、集まれば「キボウ」に変わる。

 仲間の辛さが見えるヤサシサを。

 大きなカバンには、きっとその隙間があるに違いないから。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 様々な子が暮らす学級、学年、そして学校。

 大きい子、運動の得意な子、絵が好きな子、優しい子、粘り強い子…

 たくさんの違った「アカの他人」が集まって集団をつくっています。


 でもたとえ他人と他人であっても、その「人の中」にキボウが燃えていて、

 人と人の「間」にヤサシサがあれば、

 それは「仲間」になる。


 さあ、旅の準備はできたかな?
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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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