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これからの体育は、簡単手軽がポイント~筑波大附属小 平川譲先生に学ぶ~

これからの体育は、簡単手軽がポイント~筑波大附属小 平川譲先生に学ぶ~



 先日10月15日(木)に千葉県習志野市立津田沼小学校の研究会に参加してきました。
 ちなみに、津田沼小学校は体育研究60年をほこる伝統のある学校です。

 その中のシンポジウムで、筑波第附属小学校の平川譲先生の話を聞くことができました。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 子どもの運動に対する意識の「2極化」がずっと課題となっています。また、普段の授業から「魅力ある教材を子どもに与えたい」と思っていても、「体育授業の難しい」を感じている先生に対して、平川先生は次のポイントを提案してくれました。それは、

授業が「簡単・手軽」で「1時間2教材」に、だから動ける体が生まれる。

ということです。まずは、


「簡単・手軽」に取り組める体育授業からです。



 平川先生は、優れた体育授業を、継続的に行うためには、「簡単・手軽」が欠かせないと言います。また、優れた体育授業の継続は「ゴミの分別」と同じとも言います。
 分別はそれぞれの地域で、燃やせるゴミ、資源ゴミ、燃やせないゴミ等に分けられていると思います。これを、もっと細かく分けたらどうでしょう。例えば、資源ごみを「ビニール」「プラスチック」「ガラス」「スチール」「アルミニウム」…といった具合に細かく分けてゴミを出すということです。そうなったらみなさん、ちゃんと分別するでしょうか?地域でしっかりと継続できるでしょうか?
 細かい分別がよいことは分かっています。しかし、よいことが必ず結果につながるとは言えないということです。
 体育授業も同様です。工夫された数多くの器具・用具、工夫された複雑なルールにメリットがあるのは間違いありません。しかしそれを毎日やると考えると…キツイですよね。

 だから「簡単・手軽」がポイントなのです。

 1つ目の手立ては、「学習班を固定」

 することです。

 筑波小では、体育のグループは身長順で固定されているそうです。
体育固定班
 図のように、学習班は身長順に男女混合の4人グループです。しかし、緑の線でグルーピングすれば8人班になり、黄色の線のようにグルーピングすると10人班になるというわけです。
 これは、僕も実践しているのですがとてもよい方法です。グルーピングの手間を省けるメリットに加え、いつも同じメンバーの顔なじみですから作戦会議や教え合い、補助のし合いなどでも仲良くすることができます。

 二つ目の手立ては、「学習方法を簡単に、同じに」

 することです。
 
 子どもが直感的に分かる方法を用いると共に、学習ごとにやりかたやルールを変更しないということです。
 平川先生が例に挙げていたのが「折り返しの運動」です。
 折り返しの運動は、体つくり運動で頻繁に実施する場合が多いのではないでしょうか。
 その方法を他の運動にも取り入れたり、その方の中に他の運動を加えたりするのです。

◆折り返しの運動の並び方で鉄棒運動や水泳学習を行う。
◆折り返しの運動の途中に、マットを敷き、そこで前転を行う。

 等の方法を教えていただきました。

 三つ目の手立ては、「用具を少なく、準備を簡単に」

することです。

 マット運動や跳び箱運動を行う際に出し入れが大変です。また、多くの用具を必要とする運動はたとて楽しくても継続は難しいでしょう。

 この工夫は津田沼小学校でも実践されていました。
 マットや跳び箱の配置は、全学年共通なのです。
マット運動

跳び箱

 ですから、子ども達が準備や片づけにとても慣れているのです。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


 続いて、


「1時間2教材」の体育授業です。



 1時間に扱う教材を2つにすると、当然扱う時間は半分になります。ですから、子どもがその運動にかかわる回数と期間が増えるということになります。
 例えば、45分を5回行う運動が、20分で10回に倍になるということです。
 回数と期間を保障することにより、運動感覚と技能が高まります。
 
 また、組み合わせることにより、子ども楽しさが高まる可能性があります。
 例えば鉄棒運動とボール運動を組み合わせるとします。そうすると、鉄棒運動が苦手でも、ボール運動を楽しみにしている子は、そちらでニッコリするというわけです。そのまた逆も考えられますね。回数と期間を倍に増やすだけでなく、楽しさを味わう可能性も2倍になるということです。

 平川先生は、「1時間2教材」の体育授業と「簡単・手軽」な体育授業は、ニワトリと卵の関係にあると言います。
 簡単・手軽な体育授業を行う→マネジメント時間が減る→1時間2教材が実現できる→子どもの楽しさと力が伸びる→さらに簡単・手軽な体育授業の工夫が加えられる→マネジメント時間がさらに減る→1時間2教材が充実する→子どもの楽しさと力が伸びる…というわけです。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 「動ける体を育てることを最優先する」とも話していた平川先生です。それぞれの運動がもつ楽しさや喜びを味わわせることはとても大事なことです。しかしそれよりも大切にすべきは、「生涯にわたりスポーツライフを満喫できる動ける体作り」だということを学びました。

 シンポジウム資料が必要な方は、コメント欄にその旨どうぞ。また、山形昇平(akkinerner@gmail.com)あてにメールをしていただいても構いません。
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Re: シンポジウム資料

生駒先生
本日資料を送付しました。
またコメントお願いしますね。

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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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