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勝田台小研究会 講演会 国士舘大教授 細越 淳二 先生  「主体的・対話的で深い学び」を導くための条件を考える ~その時、教師が身に付けておくべきものとは~

八千代台市立勝田台小学校公開研究会 講演会
講師 国士舘大学文学部教育学科教授 細越 淳二 先生
テーマ 「主体的・対話的で深い学び」を導くための条件を考える
~その時、教師が身に付けておくべきものとは~

細越先生写真

2018年10月5日(金)に八千代台市立勝田台小学校公開研究会に参加してきました。
あいにくの雨の日でしたが、全部で14の体育学習を参観してきました。そして午後には、国士舘大学の細越淳二教授による講演がありました。その概要とスライドをお伝えします。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆






「主体的」「対話的」「深い学び」とは…



テーマにあります「主体的」「対話的」「深い学び」をあえて確認しますと…

主体的対話的な深い学び

【主体的な学びとは…】
学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の方向性と関連付けながら、見通しを持って粘り
強く取り組み、自己の学習活動を振り返って次につなげる学び。

主体的な学びのキーワードは「見通し」と「振り返り」です。

見通しは、「ゴールとプロセスのイメージ化をはかっているか?」ということです。
子どもが「今日は何をするのか」「今日は何ができるようになるのか」「どのような活動をするのか」ということを理解しているということですね。

振り返りは、学んだ内容が「確認」され、それが他の動きと「関連」付けられることで「一般化」の方向に向かうことです。そしてその内容ができているかどうかチェック、つまり「変容の自覚」がなされるということです。

【対話的な学びとは…】
子供同士の協働、教職員や地域の人との対話、先哲の考え方を手掛かりに考えること等を通じ、自己の考えを広げ深める学び。

対話的な学びのキーワードは「構造化」「情報を収集」「創造」です。

友達や先生と話したり、ICT機器を活用したりすることで、
動きの全体を広く見て、整理整頓することで、そのよさをはっきりと理解するということです。ざっくりいうと「なんとなく」ではなくなるということが「構造化」されるということです。
そのために見たり、聞いたり、話したりすることで「情報を収集」し、さらに新しい解決策を模索したり、よりよいコツを発案したりする「創造」に向かうということです。

【深い学びとは…】
習得・活用・探究という学びの過程の中で、各教科等の特質に応じた「見方・考え方」を働かせながら、知識を相互に関連付けてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりすることに向かう学び。
深い学びのキーワードは「問題解決」「考えの形成」「構想と創造」のプロセスです。
課題となる動き、つまり「もうちょっとでできそうな動き」が見えてくる活動があって、「できるようになるために取り組む」活動があるということです。





「主体的・対話的で深い学び」を導くための条件



そこでこれら3つの学びを体育学習において導くための条件は3つあると細越教授は話していました。


条件1 授業で何を教えるのかを理解しているか?
条件2 授業展開を子どもの様子に応じて選べるか?
条件3 子どもに伝わる伝え方をしているか?







条件1 授業で何を教えるのかを理解しているか?



主体的・対話的で深い学びを導くための条件の1つ目として細越先生は「学習指導内容の整理と理解」が大事であると話しています。つまり「授業で何を教えるのかを理解しているか」ということです。

あたりまえの話であり、当然の話です。
一方で「最良のものを理解しているか?」と言われると不安になります。

例えば跳び箱の開脚跳びを学ぶとします。
では、あなたは技の習得に最適な運動アナロゴンとして、次の5つの種目の中から最適なものを選ぶとしたらどれを選びますか?

①壁倒立
②手押し車
③跳びだし
④タイヤ跳び
⑤うさぎ跳び

アナロゴンとなる運動

ここで最適なものを選ぶことができるかどうか。
それが「授業で何を教えるか理解している」ということであると細越先生は話しています。

ちなみに①~⑤の中で技の習得に最適なのは「③跳び出し」で、次が「タイヤ跳び」だそうです。
理由は、開脚跳びができない子の多くの原因が、「手を支点とした体重移動がうまくできない」ことにあるからです。

アナロゴンの貢献度

詳しくは引用元(開脚跳びの習得に有効な運動のアナロゴンにな りうる練習課題についての検討)をチェックして下さい。

⑤の「うさぎ跳び」を選択された方がいると思いますが、うさぎ跳びは技の習得への貢献度は低いそうです。理由は、正しい動きを身に付けるのが難しいからです。開脚跳びができることを目指している子に、さらに難しい動きを与えるのは本末転倒というわけです。

一方で「うさぎ跳びは効果がないのか?」

そうではありません。時間をかけてじっくりと指導する、例えば低学年の間に準備運動等で正しい動きを身に付けておけば、開脚跳びの習得する時に「体の投げ出し」動作に貢献するというわけです。




条件2 授業展開を子どもの様子に応じて選べるか?



主体的・対話的で深い学びを導くための条件の2つ目として細越先生は「学習指導方法の選択ができるか」が大事であると話しています。つまり教師の中に、子どもの活動中の様子に応じて「授業展開を子どもの様子に応じて選べる授業スキルがあるか」ということです。

例えば…【教師の指導性】と【子どもの主体性】
【教師の指導性】を大いに発揮して、力強く子どもを導いていく時間と、
【子どもの主体性】を尊重して、子どもの意欲に委ねていく時間を、
臨機応変に使い分けられるかということです。

例えば…【基礎的な動き】【発展的な動き】
【基礎的な動き】を丁寧に教えていく時間と、
【発展的な動き】に果敢に挑戦していく時間を、
子どもの状況に応じてその場でチョイスできるかということです。

例えば…【教師がICT】と【子どもがICT】
【教師がICT】を扱う時間と、
【子どもがICT】を扱う時間を、
効果的に選択できるよう使い慣れているか?ということです。

主体的・対話的で深い学びには「万能な指導方法はない」と言われています。
逆に「万能な指導法がない」からこそ、子どもの「主体性」「対話」「深い学び」が現れるということなのでしょう。

学びが進んでいくと、単元の中に子どもが「もっとやりたい!」というポイント現れます。
子どもが成長していくと、集団の中に「自分たちでやってみたい!」という声が現れます。
習得→活用→探求といった学びに導くため、子どもたちの様子に合わせてベストな関わりや授業展開を「選択できるか?」ということを細越先生は問うているのでしょう。



条件3 子どもに伝わる伝え方をしているか?



主体的・対話的で深い学びを導くための条件の3つ目として細越先生は「子どもに伝わる伝え方」が大事であると話しています。つまり「教師の表情や身振り手振りを最大限発揮しているか?」ということです。

教師の表情や身振り手振りは指導案には表れませんが、子どもに内容が伝わるかどうかを左右する大きな要因です。
授業研究やVTRなどを活用して「表情」「口調」「間の開け方」「ジェスチャー」を振り返り、よりよく伝わるための方法を考えてほしいと細越先生は話しています。

また、「見える化」そして「聞こえる化」の更なる達成が重要です。
「見える化」…これから「何をするのか」「どう動くのか」についてのイメージが湧くような環境設定
「聞こえる化」これから行う動きの「リズム」などを耳で聞きイメージする手掛かりの提供



まとめ~教師が身に付けておくべきこと~



勝田台小学校公開研究会に参加し、国士舘大学の細越淳二教授による講演をお伝えしてきました。

主体的・対話的で深い学びを導くために教師が今、身に付けておかなくてはならないこと、それは…

確かな内容を、
子どもに適した方法で、
子どもに伝わるように指導すること。


そうすれば、子どもは自分たちで学びを拡げ、さらに学びを創造していくことを細越先生から学びました。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


最新情報として…



ちなみに最新情報として…
◆最新の体力テストでは「ボール投げ」「握力」が最低になりそうであること。
◆投げる運動については「大きなスパンで取り組めるゲーム化」「みんなでできる教材化」がカギ。

と話していました。

みなさんの体育学習と子どもの健康にFunタイムを!


講演スライドPDF



講演スライドはこちらをクリック→細越教授スライド「主体的・対話的で深い学び」を導くための条件を考える
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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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