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ちょっと待っ手、少し待っ手

ちょっと待っ手、少し待っ手


朝の読書の時間です。教室の中は静まり、落ち着いた雰囲気です。かすかにページをめくる音が聞こえてきます。1年生、4月の騒々しい様子とはうってかわり、場所を考えて行動することができるようになってきました。
と、一人の男の子が、にこにこしながら近寄ってきます。

「今は、読書の時間です。席に戻りなさい。」と一喝したくなるのが教師の悲しいところ。
 でも、今日はちょっと待っ手、少し待っ手みよう。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

「みなさんは腹が立ったら、手のひらに指で腹が立ったことを書いてみてください。」

 そう勧めるのは、日本アンガーマネジメント協会 代表理事の安藤俊介さんです。
怒った時、カッとなったときに絶対やってはいけないことは、反射的に何かを言うことだそうです。いわゆる「売り言葉に買い言葉」ですね。これで、嫌な目にあった方も少なくはないでしょう。
 そこで、先ほどの安藤さんの言葉「ちょっと待っ手」が有効なのです。これは、怒りの感情のピークは6秒間ほどしかないことから、その時間をやり過ごすための方法なのだそうです。
 反対を考えてみると、カッとなって6秒以内にいう言葉は、ろくでもない言葉になってしまうということになります。
 そんなときは、是非ちょっと待っ手ください。たったの6秒間です。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 さらに、そのイライラや怒りに点数をつけるそうです。
 安藤さんは、穏やかな状態を0点、動転するほどの激怒を10点とすることを勧めています。動転するほどの怒りですから、自分や家族に著しい危険が及ぶ状態がこれにあたるでしょう。
 そうなると、一瞬イラッしたり、うっとうしいと感じたりする状況は、2点から3点でしょうか。
 これを先ほどの「ちょっと待っ手」に加えます。例えば、渋滞している時に、急に横入りしてきた車がいたとしたら、
「横入りムカつく、うーん3点!」と手のひらに書くわけです。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 さて、先ほどのにこにこしながら近寄ってきた男の子ですが…、私の耳元でこっそりとこう言いました。

「先生あのね、明日、僕の誕生日。」

 ちょっと待っ手よかった。思わずにっこりしてしまいます。

 でもその子に一言、
「おめでとう、7歳になったら、読書の時間は座っていようね。」
 その子はこっくりとうなずき、席に戻っていきました。
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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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