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子どもを上手に褒める秘訣 ~科学的根拠に基づく子育て その3~

子どもを上手に褒める秘訣 ~科学的根拠に基づく子育て その3~



 教育経済学という学問ジャンルがあるのを知っていますか。
 教育経済学とは、「教育を経済学の理論や手法を用いて分析することを目的としている応用経済学の1分野」だそうで、他の教育分野との大きな違いは、「データ」に絶対的な信頼を置いているというところでしょう。

 その教育経済学者である慶應義塾大学の中室牧子先生の著書、「学力」の経済学を読みました。

学力の経済学 中室牧子

 今回はその3です。
 褒め方に迫ってみたいと思います。
 ファンタイムでは、褒め上手になろうシリーズ等で、褒め方についても随分とお伝えしています。

 子どもが褒めることは大切だと思う。
 しかし、図に乗るのは困る。

 この辺がみなさんの悩みの種でしょう。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 「学力」の経済学の著者、中室先生は、次のように語っています。

 重要なのは、その「褒め方」なのです。

 では、どのような褒め方がよいのでしょう。

 それでは、問題です。

「凄いなぁ、この問題ができるなんて。キミは頭がいいんだね。」
「凄いなぁ。この問題ができるなんて。キミは努力したんだね。」


 どっちが効果的な褒め方なのでしょう。


 アメリカ、コロンビア大学のミューラー教授らは、ある公立小学校の生徒を対象にして「褒め方」にかんする実験を行いました。6回にわたるこの実験の結果わかったことは、「子どものもともとの能力(=頭のよさ)を褒めると、子どもたちは意欲を失い、成績が低下する



 また、「努力したね」と褒められた子どもは、実験の中で、テストの問題を粘り強く解こうとする傾向が強かったそうです。更に、成績が悪かったとしても、「努力が足りなかった」と考えたそうです。

 図に乗る、ナルシストになる、これは「褒めるから」ではないのですね。
「能力を褒める」からなのですね。

「やったじゃん、いい点数とったね」
言うなぁ、このセリフ。これは能力に対する褒め言葉。じゃあ、なんて言おう。

 ポイントは、その子が達成した内容を褒めることです。
「感心するな、このテストのために毎日1時間勉強を続けたんだって」
「ノートのまとめ方がいいよね。ポイントとなる言葉がよくわかるよ」
 こんな感じです。

「やったね徒競走1位!君は足が速いよね」
 これは能力への褒め。
 じゃあ、内容の褒めならどうなるのかな。
「やったね徒競走1位!最後の追い上げがすごかったよ。諦めなかったもんな」

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 ちょっとした言葉の使い方と視点の当て方の違いで、ずいぶんと差が出るものですね。

 「データ」に絶対的な信頼を置くこと。それは、
 全ての場面、すべての子どもあてはまる事ではないと思います。

 しかし、先生のスキルの引き出しに入れて置いて損はないと思います。

 お勧めの本です。

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プロフィール

山形昇平

Author:山形昇平
北海道教育大学附属札幌小学校にて11年間教員として勤務、その後北海道コンサドーレ札幌への出向を経て、現在は札幌市内教員です。学級便り・学校便りの発信、育児・子育てへの提案、運動・遊びのアイデア発信をしています。お子さんの成長の一助となれば幸いです。

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